ストーブに手を翳すように
過ぎ去りし春の記憶に心を翳す
硝子越しに射し込んだ 部屋の隅の陽だまりに
木々の影が踊る
ちらりきらり
もう悲しむことはなく
時よ 戻れと 願うこともない
穏やかに 穏やかに
過ぎ去りし春の記憶に心を翳す 冬の午後