工事現場にて

勇ましい大声と機械のうねりが渦巻いている 

新しい街を造る人々の活気が山を包み込む

削られた山  汚された川

けれど、力自慢の男達の汗は美しい

みなぎる生命は美しい

まだ住む人のない街は

異国の遺跡に何処か似ていて

暮らしの声が幻にこだまする

夢の前

夢の後

いつの時代も人々は、創り出す喜びにとりつかれ

前に向かって歩み続ける夢を見る

クレーンに吊られた大きな石が

空中にブランブランと弧を描く

その重さ故、行方定まらぬ石も

高らかに希望の歌を唄っている